新開地 喜楽館について

神戸の新開地に、上方落語の常設館である「喜楽館(きらくかん)」がある。新開地商店街の一角に、2018年7月11日に開館して今年で5周年となる。大阪にある「繁昌亭」に続く上方落語の定席として誕生した。落語の常設館ではあるが、落語だけではなく…

元町商店街(元町通)の活性化(2)

(元町商店街 東ゲートの夜景) (5)フォトスポットの確立 「神戸元町商店街」と聞いて、人々はどのようなイメージを思い浮かべるだろうか。試みに元町通のすぐ南にある「南京町」をその名前で検索してみると、朱塗りの楼門(長安門)や東屋が直ちに表示さ…

元町商店街(元町通)の活性化

(元町商店街東ゲート前より大丸百貨店を臨む) (元町商店街東ゲート) 元町商店街 東は鯉川筋(メリケンロード)から西は宇治川筋(メルカロード)まで、東西約1.2kmにわたって店が建ち並ぶアーケード商店街。東から元町通1丁目と2丁目が1番街で、3…

ルミナリエの復活

阪神・淡路大震災の犠牲者を悼み、記憶を継承する光の祭典「神戸ルミナリエ」について、組織委員会(会長=久元喜造神戸市長)は24日、来年1月19~28日に開催すると発表した。2019年以来の本格実施で、1月開催は初。密集を回避するため光の装飾…

斎藤兵庫県知事 就任2年を終えて

新しい兵庫県知事が就任したのは2021年8月であるが、影が薄く、存在感のない印象だ。県民に語りかける姿はもちろん、その声すら思い浮かべることができない。 聞こえてくるのは、大阪万博への全面協力姿勢と、ツイッターでの自撮りの話題ばかりだ。この…

パラダ号の少年実習生

2017年7月、神戸港で開港150年を記念する「海フェスタ神戸」が開催された。その中のイベントとして「帆船フェスティバル」が神戸港、メリケンパーク周辺で開催された。今からちょうど6年前のことである。 帆船フェスティバルには、「日本丸」、「海…

王子公園再整備、関西学院大学が優先交渉権者に決定

神戸市灘区の王子公園の再整備を巡り、市は29日、大学誘致の公募に名乗り出ていた学校法人関西学院(兵庫県西宮市)が選考委員会の審査を通過し、優先交渉権者に決定したと発表した。提案では、国内外から学生約4千人を集め、文理融合の教育を展開。六甲…

神戸空港国際化に関する一部の報道について

神戸空港の国際線定期便の就航について、ある経済誌が、関西エアポートの山谷社長が「関空が成長軌道に戻らないと難しい」と述べたと報じている。 神戸空港の国際線、山谷社長「関空が成長軌道に戻らないと難しい」 (aviationwire.jp) その記事の要旨は次の…

神戸空港 新ターミナルの整備について(2023年5月10日神戸市長定例記者会見)

神戸空港の新ターミナルの整備について、5月10日の神戸市長の定例記者会見の議事録を神戸市のHPで見ることができる。 神戸市:定例会見 2023年5月10日 (kobe.lg.jp) その内容及び質疑応答から、神戸空港の新ターミナルに関する情報を整理してみよう。 …

神戸空港新ターミナル 整備事業概要決定

神戸空港を管理する神戸市は、国内・国際一体型のターミナル施設「神戸空港サブターミナル」(仮称)の事業概要を5月10日に発表した。2025年に開かれる大阪・関西万博を視野に、国際チャーター便の運用と国内線発着枠の拡大に向け、同年3月末の供用…

神戸市の人口 150万人割れが目前に

神戸市の人口が150万人を割り込もうとしている。2011年をピークに下降局面に入り、少子高齢化による死亡者数の増加などを背景に近年は減少ペースが加速。23年中には01年以来の140万人台になることが予想され、人口減少の波が「150万都市」…

みなとこうべ海上花火大会が終了

神戸市は、1971年に始まり、コロナ禍で2020年以降中止が続いた「みなとこうべ海上花火大会」を今後開催しない方針を決めた。毎年8月に開催され、約30万人が訪れていたが、会場の神戸港周辺の再開発が進み、観覧場所の確保が難しくなっていること…

真珠の街 神戸

神戸の真珠産業が本格的に始まったのは、昭和3年に真円真珠の特許が公開され、各地で養殖場が増加してからです。 当時、真珠生産の大部分は輸出に向けられており、国際貿易港を備え、真珠の養殖場が多い三重県や四国に近いという地理的条件から、北野町を中…

豊臣秀吉と「魔法の杖」

さて、太閤秀吉公が世に出られてより此の方、日本の国々の山野に金銀が湧き出た。その上、高麗・琉球・南蛮の綾羅錦繍(りょうらきんしゅう)・金襴・錦紗、ありとあらゆる唐土・天竺の名物、我も我もと珍奇なものは残らず秀吉公に備え奉り、まことに宝の山…

ポートライナー新線計画(補論)

神戸空港、三宮、新神戸駅を結ぶ、神戸の中央軸となる新交通機関については、筆者はポートライナーの新線を建設することを提案している。 その理由は、ポートライナーが交通手段として、以下のような優れた特徴を持っているからである。 (1)無人運転によ…

新神戸駅の大改造

神戸空港の国際化が決まり、神戸空港の旅客ターミナルの大幅な拡張計画が打ち出されている。神戸空港の年間利用者数は、規制緩和前でも320万人に達しており、規制緩和後は、国内線510万人、国際線190万人で、合計700万人が見込まれている。 一方…

最低賃金の引き上げについて

オックスフォード大学で日本学を専攻、ゴールドマン・サックスで日本経済の「伝説のアナリスト」として名をはせたデービッド・アトキンソン氏。 退職後も日本経済の研究を続け、日本を救う数々の提言を行ってきた彼が、ついにたどり着いた日本の生存戦略をま…

少子化問題に対するネット上の意見について

我が国の少子化問題については、ネット上でも様々な意見が提示されている。 次の論説は、少子化の要因を、経済問題や労働環境に求める意見である。 わが国で少子化が深刻化した根源的な要因は、以下の3つに集約されます。 ・実質所得の減少により経済的余裕…

異次元の少子化対策

これまで、我が国の少子化の原因、メカニズム、対策について縷々述べてきた。その対策は、非正規労働者の正規労働者化に求めてきた。しかし、もっと抜本的な対策がある。それは、最低賃金の大幅な引き上げである。 【最低賃金制度の概要】 ●最低賃金制度とは…

少子化問題について(7)

労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上…

少子化問題について(6)

少子化問題の理解のために 少子化問題の根本は我が国の経済の分配構造にあると考える。企業が高収益を続ける一方で、十分な分配がないために一般国民の生活に必要な貨幣が行き渡らなくなったことが、少子化に結びついていると考えられる。そしてまた、これが…

少子化問題について(5)

あるべき施策 少子化対策のあるべき施策としては、先のモデルに示したように、「長期的に、1以上のNを持てるだけの経済状況を安定的に確保できる」状態の実現である。 (1)まず第一に必要なものは、長期にわたって、安定的に収入を得ることができる職の確…

少子化問題について(4)

これまでの少子化対策とその有効性 こうした状況に対して、我が国では、これまでどのような対策が講じられてきたのだろうか。再び、内閣府「報告」を見てみよう。 1994年に最初の総合的な少子化対策となる「エンゼルプラン」が策定され、仕事と子育ての…

少子化問題について(3)

少子化のメカニズム 以上の分析を足掛かりとして、少子化のメカニズムをモデル化してみよう。 必要な生活費(X) =自らの生存に必要な費用(A)+次世代の育成に必要な費用(B)×子供の数N人 収入(Y) ・・・給与など X<=Y 自らの生存に必要な費用(A…

少子化問題について(2)

少子化発生の要因と原因 では、我が国の少子化の原因は、同「報告」ではどのように説明されているのだろうか。 ●80年代以降の少子化の要因 <非婚化・晩婚化・晩産化> 少子化に影響を与える要因として、非婚化・晩婚化 及び 結婚している女性の出生率低下…

少子化問題について(1)

我が国の少子化の現状と未来 我が国の少子化問題については、様々なところで論じられているが、内閣府のホームページに「選択する未来」委員会の報告書(「報告」)が掲載されている。「選択する未来」委員会は、経済財政諮問会議が平成26年1月に設置した…

久元神戸市長、神戸空港〜三宮間「鉄道輸送を考える必要が間違いなくある」

神戸市の久元喜造市長は12日の定例記者会見で記者の質問に答え、神戸空港と都心部の三宮を結ぶ交通機関について「いまの(新交通システムである)ポートライナーの存在を前提として、鉄道輸送を考える必要が間違いなくある」と述べ、神戸市内の新たな鉄道…

関学、神戸・王子公園への進出に意欲

神戸市が計画する王子公園(同市灘区)の再整備について、関西学院(兵庫県西宮市)の村上一平理事長が神戸新聞社のインタビューに応じ、大学誘致の公募について「できれば参加したいと考えている」と前向きに検討している考えを示した。大学内に設置した検…

神戸空港と三宮直結、新地下鉄構想 国際便の就航を見据え、市が需要やルート調査へ

神戸市が神戸空港と都心・三宮を結ぶ地下鉄新線の整備を検討していることが同市への取材で分かった。国際化が決まった同空港は、2030年前後の国際定期便の就航で国内外の利用客増が見込まれるほか、周辺の臨海部への企業進出によって開発が加速すること…

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」と日本

12月18日、今年度のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の最終回「報いの時」が放映された。時代の大きな転換点となった「承久の乱」の顛末から、主人公、北条義時の最期まで、様々な登場人物の人間模様の決着が、テンポよく次々と展開され、緻密に構成…