神戸空港

関西3空港問題とは何だったのか

2022年9月18日に開催された関西3空港懇談会において、神戸空港の国際化が合意されることになり、関西3空港問題は歴史的な転換点を迎えることになった。 そもそも、この関西3空港問題とは何だったのか、これまでも度々この問題を取り上げてきたが、…

第12回 関西3空港懇談会(2022.9.18) 取りまとめ を読む

9月18日に開催された関西3空港懇談会について、関西3空港懇談会事務局の名で作成された「とりまとめ 概要」を、神戸市のホームページで確認することができる。 今回の懇談会では、何が決まったのだろうか。テレビや新聞の報道を見ると、大阪府や関西空…

神戸空港 国際線就航が合意(2022.9.18 関西3空港懇談会)

大阪府や兵庫県など地元自治体の首長や関西経済連合会など経済界トップなどによる「関西3空港懇談会」が18日、大阪市内で開かれ、2030年ごろをめどに神戸空港(神戸市)に国際線の定期便を就航させることで合意した。 発着回数は1日最大40回とする…

神戸空港開港16年

開港から16年 神戸空港、コロナ禍で需要戻らず 年間搭乗率も過去最低 神戸空港が16日、開港から丸16年を迎えた。16年目に当たる2021年(1~12月)の旅客数は、神戸市の集計基準(乳幼児を含まない)で159万5474人と、過去2番目に少な…

FDAが神戸-新潟線を開設

新興航空会社のフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)は18日、新たに神戸-新潟線を3月27日に開設すると発表した。この区間の就航は、2007年6月に全日本空輸(ANA)が廃止して以来となる。1日2便(1往復)を運航する。 FDAは19年…

関西3空港懇談会(2022.1.13)の開催結果について

関西、大阪(伊丹)、神戸空港の役割を官民で話し合う「関西3空港懇談会」(座長=松本正義関西経済連合会会長)が13日、大阪市内であった。神戸空港については、次回会合までに神戸市と3空港を運営する関西エアポートが共同で、国際化に向けたあり方を…

神戸空港は不便な空港なのか

神戸空港は不便であるとの批判がネット上に見受けられることがある。 果たしてそうであろうか。 神戸空港に向かうポートライナーは確かに、時間帯によっては混雑が指摘されている。しかし、仮に1本乗り過ごしたとしても、すぐに別の列車が入線して、乗客は…

神戸空港の便利さは圧倒的だ

三宮から関西空港に行く場合、空港バスを使うと、所要時間65分で、料金は1,950円である。これに対して、神戸空港に行く場合、ポートライナーを使って、所要時間18分、料金は330円である。これを見れば、神戸市民にとって、神戸空港の便利さ、経…

神戸空港増便決定

株式会社フジドリームエアラインズ神戸空港への 新規乗り入れ 予定 について 2019 年 7 月 5 日 株式会社 フジドリームエアラインズは、2019年冬ダイヤより、新た に神戸空港に乗り入れ、 定期運航路線 を開設する方針を 決定いたしました。就航路線につきま…

関西3空港懇談会とりまとめ(全文)

2019 年5 月11 日 関西3空港懇談会取りまとめ ~関西全体の発展に繋がる関西3 空港の最適活用に向けて~ 1.関西3空港の経緯 関西国際空港(以下「関西空港」)、大阪国際空港(以下「伊丹空港」)、神戸空港の役割分担・運用については、関西空港の2期…

関西3空港懇談会とりまとめを読む(その7)

今回の3空港懇談会のとりまとめを読むと、次のことがわかる。 (1)国のインバウンド6000万人の計画にしたがって、関西3空港の最適運用を行う必要にせまられており、結果的には神戸空港の運用拡大と国際化が行われざるを得ない。 (2)(1)にかか…

関西3空港懇談会とりまとめを読む(その6)

6.空港のあり方に関連するその他の取組 各空港における観光・ビジネス利用促進、輸出入の促進など、関西全体の航空需要拡大について、引き続き、関西の官民が連携して取組む。 高速道路ミッシングリンクの解消、なにわ筋線の整備、海上交通の拡充など、空…

関西3空港懇談会とりまとめを読む(その5)

5.今後の取組・課題 目標時期という時間軸の観点より、現在のニーズに応え、将来の成長に備えるため求められる具体的な取組や課題は以下のとおりである。 なお、今後の取組については、主に、3空港の運営事業者である関西エアポート社が主体となることか…

関西3空港懇談会とりまとめを読む(その4)

4.各空港の役割 各空港の位置づけと役割は基本的に変更しない。 関西空港は、西日本を中心とする国際拠点空港、関西圏の国内線の基幹空港。今後は、関西さらには西日本のゲートウェイ空港として、内際ネットワークの一層の充実が重要である。 伊丹空港は、…

関西3空港懇談会とりまとめを読む(その3)

3.3空港の方向性 世界基準の能力を有する関西空港を主軸に、伊丹空港と神戸空港が有する特性を活かした最適活用による、世界・アジアに向けた「関西地域における一つの空港システム」を構築することを目指す。これにより、関西全体の航空需要拡大、関西経…

関西3空港懇談会とりまとめを読む(その2)

2.現状・本懇談会の問題認識 2010 年の本懇談会取りまとめ以降、関西の航空需要は大幅に拡大している。特に、訪日外国人は、政府のインバウンド促進施策や各地域の取り組み等により、2018 年には3千万人まで劇的に増加した。関西空港は、こうした訪日観光…

関西3空港懇談会「取りまとめ」を読む(その1)

2019年5月11日に開催された関西3空港懇談会の「とりまとめ」を読んでみた。副題は、「関西全体の発展に繋がる関西3空港の最適活用に向けて」となっている。 1.関西3空港の経緯 関西国際空港(以下「関西空港」)、大阪国際空港(以下「伊丹空港…

神戸空港 規制緩和後1ヶ月の動き

2019年5月11日の3空港懇の開催後1ヶ月の進捗状況について、記者の質問に対して久元市長は次のように答えた。 3空港懇談会で非常に大きな前進があったと思うのは、発着枠の拡大と時間の延長ですね、これは明確な形で決定されました。これを活用させ…

ポートライナーの新神戸延伸について 久元市長会見

技術的に申しますと、ポートライナーは三宮の直前で大きくカーブしてポートライナーの駅に入るわけですね。新神戸駅に延伸するとなると、ここに新たな駅をつくらなければなりません。これは全く不可能ではないかもしれませんが、現実にあのエリアはもう既に…

関西国際空港 泉州沖決定経緯(その5)

関西3空港問題で、問題として指摘されるのはいつも、廃止が決まっていたのに存続を主張する伊丹空港であり、関西の3番目の空港となる神戸空港である。しかし、関西国際空港の建設場所決定の過程を見てみると、実は、関西圏の航空需要の増加に対応するとい…

関西国際空港 泉州沖決定経緯(その4)(佐藤 章「関西国際空港」を読む)

関西国際空港が、現在の泉州沖に決まった昭和49年航空審議会答申を読むと、交通機関としての利便性や建設費などの基本的性能ではなく、それ以外の要素が判断材料に多く盛り込まれていたことがわかる。 このあたりの背景を伺い知るのに、佐藤 章「関西国際…

関西国際空港 泉州沖決定経緯(昭和49年航空審議会答申を読む(その3))

審議会の答申を読んでみた所感は次の通りである。 全体的に、当時最有力と目されていた神戸沖の評価が辛いのが目につく。上の表に示したように、17人の委員が投票した各比較項目の点数の平均をとり、各候補地に順位を付してみる。すると、泉州沖は1位項目…

関西国際空港 泉州沖決定の経緯(昭和49年航空審議会答申を読む(その2))

新空港の位置を選定するにあたって、審議会は7項目を候補地の選定条件として定めた。 (1)航空機の発着が安全であること (2)空港が利用者にとって便利な位置にあること (3)建設が容易であること (4)公害の少ないこと (5)既存権益との摩擦が少…

関西国際空港 泉州沖決定の経緯(昭和49年航空審議会答申を読む(その1))

関西国際空港が、泉州沖に建設することが決定的になったのは、昭和49年8月に発表された運輸省の航空審議会答申である。この答申の考え方はどのようなものであったのであろうか。当時の答申を読んでみた。 答申は、その冒頭で、「規模及び位置」として、「…

神戸空港規制緩和合意 日本経済新聞

関西国際(関空)、大阪国際(伊丹)、神戸の関西3空港の規制緩和をめぐる議論に一定の結論が出た。(中略)神戸空港は2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)までに国際線就航を検討することになり、6年以内の実現に向け動き出した。 (2019/6/2 日本…

神戸空港規制緩和 兵庫県知事、神戸市長会見

1 神戸市長会見(2019.5.16) 神戸市長は、5月16日の定例記者会見の中で、神戸空港の規制緩和合意の内容について、次のように述べた。 (1)規制緩和の内容について 今回の規制緩和の内容については、 ① 発着回数については60回を80回に、…

神戸空港規制緩和合意

関西、大阪(伊丹)、神戸空港の役割を官民で決める「関西3空港懇談会」(座長=松本正義関西経済連合会会長)が11日、大阪市内で開かれ、神戸空港の運用時間と発着枠の規制を段階的に緩和することで合意した。当面、夜間の運用を現行の午後10時から1…

ポートライナーの輸送力増強問題

ポートライナーの混雑緩和が課題となっている。神戸空港の規制緩和の足かせになりかねない状況だ。 その解決策を考えてみる。 神戸空港のアクセスの混雑は、神戸空港の利用客によるものではなく、唯一の交通手段であるポートライナーをポートアイランドの利…

神戸空港の輸送力増強

ポートライナーの混雑が著しく、神戸空港の増便のボトルネックになるのではないかという議論がある。その解決策を考えてみる。 現在、神戸空港に起因するポートライナーによる需要は、神戸空港が年間約300万人とすると、1日当たりで計算すると約0.8万…

関西3空港問題の本質

堺市の竹山市長が、「関西3空港懇談会」の再開に関して、「神戸、大阪国際(伊丹)空港の国際化を議論するのは時期尚早」と述べた、と報道されている。 「私は今回の懇談会は神戸の国際化をメインに議論する場ではないというふうに思っています。まさに関空…