クノールブレムゼ鉄道システムジャパンが関西事務所を神戸に開設

 このたび、鉄道車両向けシステムの販売を行うドイツ資本の外資系企業「クノールブレムゼ鉄道システムジャパン株式会社」が関西事務所を神戸に開設いたしましたのでお知らせします。

 親会社のクノールブレムゼグループは、1905年にベルリンに設立され、今年で115年の歴史を有し、世界100拠点以上で事業を展開している鉄道車両及び商用車向けシステムのグローバルサプライヤーです。日本法人であるクノールブレムゼ鉄道システムジャパンは設立28年目を迎え、新幹線などの高速車両をはじめとする鉄道車両向けに基礎ブレーキ装置、空気供給装置、ブレーキ制御装置などのブレーキシステムを供給しています。

 新たに開設した関西事務所では、関西地区における営業活動と製品のアフターサービスを担当しており、同事務所を拠点とした取組みの強化によって事業を拡大していく予定です。 

 なお、当該進出にあたり神戸市は兵庫県とともに外国・外資系企業等オフィス賃料補助金による支援を行います。

(神戸市記者資料提供 2020/6/5)

 

 6月5日、神戸市は、鉄道車両向けシステムの販売を行うドイツ資本の外資系企業「クノールブレムゼ鉄道システムジャパン株式会社」が関西事務所を神戸に開設したと発表した。

 クノールブレムゼは、ドイツに本社を置く輸送用機器製造業で、鉄道車両および商用車向けに、ブレーキをはじめとする各種制御システムの製造・販売を行っており、世界30カ国以上に現地法人を持っている世界的企業とのことだ。なお、ブランドは「クノール」で、ブレムゼとは、ドイツ語で「ブレーキ」を意味するそうだ。

 同社が神戸に拠点を開設した経緯については、神戸経済ニュース(神戸経済ニュース 2020/06/07)が詳しく報じている。それによると、新しい拠点は 、旧外国人居留地にある神戸商船三井ビルに置かれ、同社が関西に開設する初の拠点で、関西地区向けを中心とした営業活動と製品のアフターサービスを役割とするそうだ。神戸を選んだ理由として、主要鉄道車両メーカーである川崎重工業があるほか、近畿車両がある大阪府にも近いことに加えて、すべての新幹線が停車する山陽新幹線新神戸駅があり西日本全体へのアクセスがよいこと、歴史的な建築物である神戸商船三井ビル内にオフィスが見つかったことの3点を挙げている。

 特に注目すべきは、「すべての新幹線が停車する新神戸駅があり西日本全体へのアクセスがよいこと」を挙げている点だ。これは、筆者がかねがね指摘してきた神戸の優位点である。そして、歴史的建造物以外にも、風光明媚な都市景観を有する神戸は、合理性を重んじる外国企業にとっても非常に魅力のあるものと映るはずだ。

 今回の外国系企業の進出は、今後の神戸の企業誘致がどういう方向で進められるべきかという一つのモデルケースであると考える。