FDAが神戸-新潟線を開設

 新興航空会社のフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)は18日、新たに神戸-新潟線を3月27日に開設すると発表した。この区間の就航は、2007年6月に全日本空輸(ANA)が廃止して以来となる。1日2便(1往復)を運航する。

 FDAは19年10月、神戸空港に新規就航した。現在、青森、花巻(岩手県)、松本(長野県)、高知の4路線(1日5往復、計10便)を展開している。

神戸新聞 2022/1/18)

 

 

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220118_2.pdf (fujidream.co.jp)

 

 神戸空港の拠点化を進めるFDAは、現在の青森、花巻、松本、高知に続き、日本海最大の都市 新潟市との便を3月27日から開設すると発表した。同社の神戸空港からの路線は5路線となり、2019年10月の松本、出雲便の開設以来、新型コロナウイルス禍という大逆風の中にあっても、着実に路線開設を進めているのは心強い限りだ。

神戸空港にとって、新潟は、東京、札幌、青森、花巻、仙台、茨城、松本、高知、長崎、鹿児島、那覇宮古に続く13都市目の就航都市となる。関西空港の就航都市は16都市であるから、神戸空港の存在感は一層高まることになるだろう。

 

 同社は、今回の神戸ー新潟線について、陸路に比べて大幅に時間を短縮でき、十分な需要が見込まれることから就航を決めたようだ。また、岡山や徳島など中四国に商圏を広げる効果も期待しているとのことだ。

 同社のこの判断は的確であると考える。神戸に路線を開設することは、単にその両都市を結ぶという意義にとどまらず、関西圏とその地方を結ぶことなのだ。関西圏は周辺人口が2000万人に及ぶ国内第2位の人口集積地であり、京都、奈良、姫路などを擁する我が国最大の歴史遺産の宝庫であるとともに、甲子園球場宝塚歌劇、USJなどの全国級の観光施設の集積地である。関西圏は、まさに我が国の「文化首都」ともいえる存在だ。神戸は、その関西圏のゲートシティともいうべき役割を担う都市である。神戸は、東海道・山陽新幹線の全列車が停車する新神戸駅があり、山陽自動車道、中国自動車道明石海峡大橋を渡る本州四国連絡道路などの高速道路網が集積し、西日本最大級の長距離バス路線の発着点となっている。さらには、大阪、京都を結ぶ高速・大量輸送能力を誇るJRの在来線、阪急、阪神などの関西大手私鉄のターミナルがある。同社が期待するように、神戸空港は、関西および西日本全域から航空需要を集め、来訪する航空需要を関西および西日本全域に送り出すのに最適なポジションにある。その神戸のポテンシャルの高さに着目し、急速に路線網を拡大する同社は、スカイマークと並び神戸にとって非常にありがたく、頼もしい存在だ。神戸市は、同社と連携を密にし、さらなる事業の発展のために必要な施策で可能なものは積極的に協力を行うべきだ。

 

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