神戸ウォーターフロント アートプロジェクトが始動 / 神戸ポートタワープロジェクションマッピング

 神戸ポートタワーのリニューアルにあたり、神戸ウォーターフロントエリア全体の魅力を発信するため、2022年1月から2023年春にかけて神戸の街とアートを掛け合わせた「神戸ウォーターフロント アートプロジェクト」を実施します。
 本プロジェクトの幕開けとして、神戸ポートタワーをアートのキャンバスに見立てたプロジェクションマッピングを1月14日(金曜)より開催します。

(2021/12/16 神戸市 記者提供資料)

 

神戸市:神戸ウォーターフロント アートプロジェクトが始動 神戸ポートタワープロジェクションマッピング 1月14日(金曜)より開始~高さは最大80m!港や鯉、アジサイなど神戸ゆかりのモチーフがキャンバスに見立てたタワーを彩る~ (kobe.lg.jp)

 

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 ポートタワーの大規模な改修工事が行われることになり、タワーは、しばらくの間、営業を休止、周囲が仮設の足場に覆われることになった。その足場を活かしてプロジェクションマッピングを行うことを、神戸市が発表した。これを「神戸ウォーターフロント アートプロジェクト」と銘打ち、2022年1月から2023年春までイベントを行うとのことだ。

 イベントの期間は1年以上の長期にわたるので、プロジェクションマッピングは、何回かの模様替えを予定しているようで、まず第一弾として、「One and Only」と題して、市民の花 アジサイ、フィッシュ・ダンスの鯉、港や街並みなどの神戸ならではのシーンや、縦長の投影面を活かした高さ70mの巨大なマネキンが出現するなど、次々とデザインが変わるコンテンツとなるそうだ。

 投影は、1回あたり6分間で、19:00~22:00の時間帯で、毎時0分・30分の2回投影し、一日7回実施するとのことだ。

 

 これはなかなか楽しみなプロジェクトだ。

 ポートタワーは、周囲に高い建築物が増えたのであまり高さが目立つことはないが、それでも高さは108メートルあり、これを覆う足場を利用した投影面は高さ80メートルにも及ぶようで、これだけ巨大な投影面を持つプロジェクションマッピングは少ないのではないだろうか。かつて、USJのクリスマスツリーは高さが30メートルを超え、世界一の高さとのことだったので、それをはるかに超える高さ80メートルは圧倒的な迫力に違いない。

 最近、神戸港に面したハーバーランドメリケンパークなどのウォーターフロント地区は、再整備が行われつつあり、新港町では、水族館などを擁する開発が行われている。

 筆者は、従前から、この神戸港ウォーターフロント地区は、神戸の観光の中核として開発すべきと考えていた。その理由は、神戸は、都市の中心部に広大な空間があり、大規模なイベントを実施するにはうってつけであると考えるからである。実際に、同地区で毎年行われる神戸港花火大会は、たった1日のイベントで30万人を超える見物客が訪れる。だから、すぐれた企画さえ行えば、必ず大成功を収めるはずだ。今回はポートタワーの仮設足場を利用したイベントであるが、その周囲には、倉庫や橋、高架道路など、巨大な構造物がいくつもある。こうした構造物を被写体にして、今回のようなプロジェクションマッピングを行えば、様々な可能性があると考える。また、周辺に住宅などもないので、使用を制限するものが少ないのも、この地区の利点だ。

 他都市にも巨大な港があるが、街はずれにあって、神戸のように港を囲んで街が広がっている都市、中心部に巨大な空間が広がっている都市はあまりないだろう。これこそが、神戸の都市の特徴で、活用すべきものだ。その、可能性、成功例を、毎年、神戸港の花火大会が見せてくれている。

 これまで、この地区で、神戸港花火大会以外に成功例がなかったのは、空間が巨大なだけに、逆に、小規模なものだと、まったく見栄えがしない。だから花火大会ぐらいの派手なことを考えないと、成功はおぼつかない。

 そうした大規模なイベントを行うには、大きな費用がかかるだろう。だから、商業ベースで企画をすることが必要だ。スポンサーを付けるのも一つだろう。また、駐車場や物販、有料化を図るのも一つだろう。さらに、そうした企画を考える組織、この地区の集客を第一目的に考える経営体が必要だ。

 筆者は、こうしたイベント以外に、このウォータフロント地区に、リゾートホテルや遊園地、観光施設、アトラクションなどを集中立地させることを提案している。それらの施設やイベントを有機的に結合できれば、それはこれまでにないビジネスモデルが必要かもしれないが、一つのテーマパークのようになるのではないかと考える。筆者はそれを「神戸港 ポートパーク」と呼んでいる。その実現は、遠い先かもしれないが、今回のイベントがその先駆けとなることを期待している。

 

 

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