「神戸ポートミュージアム」がオープン

「アート(芸術)」との融合をうたう次世代型の水族館「アトア」を中核とする文化施設「神戸ポートミュージアム」が29日、神戸市中央区神戸港(新港突堤西地区)に開業した。臨海部の新たな観光拠点とあって、初日から家族連れやカップルらでにぎわった。

(2021/10/29 読売新聞)

 

atoa-kobe.jp

 

 10月29日、新港突堤西地区に次世代型の水族館「アトア」を中核とする文化施設「神戸ポートミュージアム」がオープンした。

 

 オープン後に周辺を歩いてみると、同施設へ向かう人、戻る人、市街地から京橋沿いに一定の人の流れが生まれていると感じ取られた。現地に到着すると、周辺は大勢の人でにぎわっていた。

 施設は2階以上が水族館で、1階部分は飲食店となっている。道路に面した部分はオープンテラスが設けられている。建物は、写真で見るとコンクリートの塊のようだが、間近に見ると表面には細かな凹凸が施され、質感は岩肌のようで、特に水族館に上がる階段は洞窟のような雰囲気である。2階に上がると、山側にミュージアムの入り口があり、それと反対の海側には展望デッキがある。前方に新港第一突堤とホテルが間近に見え、その背後に広々とした神戸港を見晴らすことができる。1階にはミュージアムショップがあり、ミュージアムの入館者以外も入ることができる。ショップでは、見る方向によって色が変わるカメレオンや、ゴマフアザラシのぬいぐるみ等が販売されていた。目を引いたのは、15㎝ほどの大きさのハダカデバネズミを模したリアルなスイートポテトで、少し気味が悪いような気もするが、土産物としてはかなりインパクトがありそうだ。これらは同施設のオリジナル商品とのことだ。オープン直後で大勢の見学者が訪れている同施設であるが、施設の規模が限定されて拡張の余地がなく、入館料もやや高額なので、長期的に安定した集客をどのように維持するかが課題だろう。

 この施設の開設により、これまでは遠くに感じた港が街と直結し、一続きとなったように感じられる。山側を臨むと、京町筋が伸び、沿道の博物館やホテルなどのビル街を見通すことができ、その先には新阪急三宮駅ビルが屹立している。神戸の町は海と山に挟まれた東西に細長い街の印象であったが、この神港地区の開発によって、街の広がり、奥行きを感じることができるようになった。新港地区の開発は緒に就いたばかりであるが、街の印象は大きく変わったように感じられる。

 当ブログでも、新港地区の再開発、観光ゾーン化を提案してきた。この施設を嚆矢として、今後も開発が進んでいくと思われる。今後、これらの施設を結ぶ交通手段の整備、共通チケットの販売など、一つのテーマパークのように一体化を図り、長時間滞在できる観光地づくりを進める必要があるだろう。

 

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