次回の3空港懇談会の開催時期について(神戸市長会見)

 10月24日の定例会見で、久元神戸市長は記者の質問に対して次のように答えた。

 (1)次回の3空港懇談会の開催時期について

 「3空港懇談会の開催を求める前に、神戸市としてはアクセスの強化を、自分たちが努力をしていかなければならない」、「当面の対策と中長期的な対策をできるだけしっかりと進めていく、これがむしろ我々がやらなければならないことだと考えている」

(2)ポートライナーの混雑緩和について

 「早急にやって行きたい。この半月ばかり東須磨小学校の問題に忙殺されてきた。」、「アクセスの問題については、できれば今頃にはなんらかの方策を打ち出したかったが。できるだけ早急にやっていく。」

 

  

 兵庫県の井戸知事が、10月1日の記者会見で、関西3空港懇談会の「早期開催を働きかけていく」と述べたばかりだが、久元市長は、「開催を求める前に」神戸市がアクセスの強化についての努力を示さなければならないとの見解を示した。

  神戸空港のアクセスの強化については、何年も前から課題に上がっていたが、有効な対策は一向に示されてこなかった。近いうちになんらかの具体策が提示されるのであればよいが、これがまた、延び延びになるようであるならば、今回の発言が兵庫県知事の発言に水を差し、自らの手足を縛るようなことにもなりかねない。

  「できれば今頃にはなんらかの方策を打ち出したかった」が、東須磨小学校問題に忙殺されたことを理由に挙げて、かなわなかったと述べている。対策は、当面の対策と中長期的な対策が課題として考えられているようだ。今回の会見では、方策を打ち出す時期についても説明はなく、なんらかの具体案が水面下で進んでいるようにも思えない。もしも、対策が打ち出されたとしても、バスの社会実験の拡大程度で、抜本的な対策はあまり期待できないように思われる。

 

 先日のFDAの三輪社長の会見をはじめ、神戸商工会議所など、あらゆる方面から、神戸空港のアクセス強化の要望が上がっている。今後、神戸空港の増便だけでなく、ポートアイランドでも需要が増加していく趨勢が続くことは確実だ。ポートアイランド神戸空港は神戸の成長センターなのだ。神戸市は、抜本的な方策を早急に示すべきだ。

 

 神戸市には、三菱、神鋼、川重と3社も有力な重工業メーカーが本拠を構えている。これらのメーカーの知恵を借りればどうか。仮に、事業化に結びつけば、地場産業の振興にも寄与するはずだ。