3空港懇「早期開催を」兵庫県知事会見

 兵庫県の井戸知事が、1日の記者会見で、関西3空港懇談会の「早期開催を働きかけていく」と述べたことが報じられている。井戸知事は、「関空の発着数拡大の検討に合わせて、神戸空港の国際化を含む規制緩和を一体的に行うべき」と主張し、早朝1時間、夜2時間(24時まで)の運用時間延長と1日120便への拡大などを改めて求めていくと語ったそうだ。

 


 前回の3空港懇では、開催は年1回のペースとのことであったが、このタイミングで早期開催を主張したことは適切であると思う。また、関西空港の発着枠拡大の検討に合わせて、神戸空港の国際化を含む規制緩和を一体的に行うべきという主張は、赤羽国土交通大臣のコメントと同趣旨であり、十分な意思疎通が図れているものとして、とても心強い。

 


 関西空港側は、関西空港による関西の航空需要の独占を目論んでいるが、実は、その一方で、関西空港の立地条件の不利も十分に理解していると考えられる。それ故、神戸空港規制緩和を強く警戒しているし、また、情勢の変化もよく理解をしていて、神戸空港の規制が完全に撤廃されてしまうまでに、関西の航空需要をできるかぎり囲い込みをしてしまいたいというのが狙いであろうと考える。そのために、少しでも時間を稼ぐというのが、関西空港独占派の目論んでいるところである。こうした背景の下、井戸知事が今回の発言により、引き延ばしをはかろうとする動きに未然に楔をうちこんだのは有効な一手だと考える。