スカイマーク社の会長が、神戸空港について「運用時間がもし24時間に延びれば、関西の窓口は神戸になる」(神戸新聞 2018/2/2) と述べている。つまり、西日本の長距離交通の中心が神戸になると予想している。これは一見突拍子もないようにも感じるが、決して実現の見込みのない話ではないと思う。なぜならば、それが昔の神戸のポジションだからだ。かつて、神戸は東洋一の神戸港を擁し、それを起点とする東海道本線、山陽本線の終着駅だった。神戸は長距離交通の西日本一の拠点であったのだ。したがって、前述のコメントは、単なる思いつきではなく、同社の明確なビジョンなのだと思う。
三宮は新神戸駅から2分、神戸空港から18分と、両広域交通拠点から20分以内の到着が可能だ。つまり、三宮は、いずれの長距離交通機関からも20分以内に到達が可能なのだ。国内でこのような立地条件はなかなかあるものではない。しかも日本標準時も通る日本の中央部にある。
おまけに三宮は、京都、大阪、姫路、奈良と関西の主要駅と鉄道で直結する一大交通拠点で、西日本全域を結ぶ長距離バスの発着拠点もある。
神戸は日本中から人々が集合するのに最も便利な都市なのだ。多くの企業が三宮に旗艦店を設けたり、アンテナショップを設けたりするのは理由がないことではない。神戸は「日本のショールーム」となりうる都市なのだ。また、何でもそのままの姿で受け入れ、固有のカラーがないことも、ここでは有利な点だ。(例えば、京都に出店する場合は、京都のカラーに合わせなければならない。)