関西エアポート神戸 単年度計画および中期計画の見直しを発表

神戸空港運営 単年度計画および中期計画の見直しについて

 関西エアポート神戸株式会社は、この度の神戸空港規制緩和を受け、神戸空港の運営に係る単年度計画(2019年度)および中期計画(2018年度~2022年度)を修正し、9月6日付で神戸市に提出しましたのでお知らせします。引き続き、お客様の利便性・快適性向上に資する設備投資を進めてまいります。 

(2019/9/10 関西エアポート株式会社 記者発表資料)

 

関西エアポート

 

 関西エアポート神戸株式会社は、神戸空港規制緩和を受け、神戸空港の運営に係る単年度計画(2019年度)および中期計画(2018年度~2022年度)を修正した。

 

  2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
旅客数 319万人 348万人 376万人 394万人 394万人

 

 2021年度に到達する旅客数394万人は、仙台空港を超え、鹿児島空港に次ぐ、国内第10位に相当する。三大都市圏の羽田、成田、関西、伊丹、中部国際の5空港と、福岡、新千歳、那覇、鹿児島の4空港に次ぎ、神戸空港はベストテン入りすることになる。これらの顔ぶれを見ると、神戸空港は名実ともに国内主要空港の仲間入りを果たすことが実感できる。

 また、関西空港との関係でいうと、関西空港の国内線旅客数は650万人で、神戸空港の394万人は関西空港国内線の60%に相当する。したがって、関西圏における神戸空港の存在感がますます高まってくるはずだ。

 さらに、神戸空港は、一部規制が緩和されたとはいえ、まだまだ厳しい発着規制に縛られた状態である。神戸空港にはまだまだ積み残しとなっている潜在的な需要があることは間違いない。この規制が緩和されれば、神戸空港の旅客数は飛躍的に増大するだろう。

 

(国内空港旅客数 2019年)

順位 空港名 国内線 国際線 合計
1 東京国際空港(羽田) 69,368,499 17,968,980 87,337,479
2 成田国際空港 7,249,087 33,426,313 40,675,400
3 関西国際空港 6,501,419 22,333,780 28,835,199
4 福岡空港 17,811,473 6,827,631 24,639,104
5 新千歳空港 19,587,471 3,726,018 23,313,489
6 那覇空港 17,539,078 3,843,337 21,382,415
7 大阪国際空港(伊丹) 16,184,879 0 16,184,879
8 中部国際空港セントレア 6,129,720 5,894,545 12,024,265
9 鹿児島空港 5,591,322 387,295 5,978,617
10 仙台空港(仙台国際) 3,270,111 309,511 3,579,622
11 熊本空港(阿蘇くまもと) 3,216,142 193,618 3,409,760
12 宮崎空港(宮崎ブーゲンビリア 3,195,443 141,973 3,337,416
13 長崎空港 3,170,373 59,596 3,229,969
14 神戸空港マリンエア 3,181,545 155 3,181,700

 

 首都圏の航空旅客数は羽田と成田で12800万人、関西圏は関西、伊丹、神戸で4800万人で、首都圏の37%程度にとどまっている。首都圏の人口が4000万人に対して近畿圏は2000万人で首都圏の50%に相当するから、人口比で言えば近畿圏は6400万人の航空旅客数でもおかしくない。

 一方、羽田空港は飛行経路見直しによる国際線の増便、成田空港でも発着枠拡大、さらには第3滑走路の計画もある。関西圏も航空需要の受け入れ能力の拡大を図る必要がある。いずれは関西圏で新滑走路の建設も課題となるであろう。しかし、一部で発着規制しながら新滑走路を建設することは、常識的に理解が得られるものではない。したがって、遅かれ早かれ神戸空港の規制は解除されざるを得ない。関西圏は、一日も早く、利用者や航空会社の視点に立って理性的な議論ができるようにならないと、首都圏はおろか、周辺地域にも埋没してしまうだろう。