神戸文化ホールの三宮移転

  文化ホールの移転は、神戸都市圏の交通拠点だけでなく西日本全域の交通拠点である三宮に立地させるという意味で、ホールの利用価値を大いに高めることになり大賛成だ。これによって全国的に重要な公演に利用される機会が増えると期待する。こうした方針はごく当たり前のことだと思うが、神戸では長らく逆のことが行われてきたように思う。ポートアイランド等の埋め立て地や造成地は、本来、神戸の土地が足りないために計画がされたものであったが、いつしか過大投資となり、起債の償還のため、開発した土地の処分そのものが目的となり、土地の処分のために本来都心に立地すべき都市施設等をそれらの開発地に移転させていき、その結果、中心市街地の空洞化・都市機能の分散・劣化を招いたのではないか。今後は、過去の轍を踏まないように、施設の性格に見合った立地条件での都市施設の配置をしてほしい。