神戸アリーナ 高まる期待(2)

 来年4月の開業予定で、神戸港の新港第2突堤で建設が進む「ジーライオンアリーナ神戸」について、アリーナの運営会社は19日、アリーナと周辺の緑地を含めたエリアの愛称を「TOTTEI」(トッテイ)とすると発表した。港の発展を支えた突堤の名を継承し、新たなエンターテインメント拠点として地域をもり立てる-との決意を込めたという。
 現在のアリーナ建設工事の進捗は40%超で、緑地に整備する建築物などは今夏ごろ着工する。緑地では大型イベントを年に複数回開催し、アリーナを含めたエリア全体で年300万人の集客を目指す。

 

神戸新聞 2024/4/19)

 

 来年4月に開業予定の神戸アリーナ(ジーライオンアリーナ神戸)の建設が順調に進んでいるようだ。アリーナの運営会社は19日、アリーナと周辺の緑地を含めたエリアの愛称を「TOTTEI」(トッテイ)とすると発表し、アリーナだけではなく、周辺に大規模な緑地を設け、愛称も付け、エリア全体、エンターテイメント拠点として、年間300万人の集客を目指すということだ。

 

 この緑地については、先に運営会社から次のとおり発表がされている(2024年2月8日)。

obkpress.pdf (kobe.lg.jp)

 

「神戸アリーナプロジェクト」を運営する株式会社One Bright KOBE(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長 渋谷 順)は、このたびアリーナ周辺エリアにおいて、港湾緑地の借り受けの国内第一号事例として、神戸市より「港湾環境整備計画」の認定を受けましたことをお知らせします。アリーナとアリーナ周辺の港湾緑地を一体運営することにより、日常的なにぎわいを創出する神戸の新たな魅力づくり(まちづくり)に取り組んでまいります。


●One Bright KOBE べニューマネジメント Divisio Manager 渋谷 樹 コメント 
 第二突堤内の「Glion ARENA KOBE」周辺空間(港湾緑地)の活用計画が、「港湾環境整備計画制度(みなと緑地PPP)」の国内第一号案件として認定されました。本制度を用いて官民連携でみなとのにぎわい空間を創出する日本初の事例として、神戸ウォーターフロントに世界でも類を見ない海沿いの新たなスポットが誕生します。
 第二突堤先端には、兵庫県出身の畑友洋氏と共に、「Regeneration(再生)」をテーマに、新たな建築物を計画中です。様々な国内外の事例研究を基に「Open(広場性)」「View(眺望性)」「Green(緑化)」「Symbolic(モニュメント性)」の4つの軸を念頭に、神戸ならではの海と山が身近に感じられるランドマークエリアとなるよう設計していきます。
 建築物の屋根上は開放感のある観覧席にもなり、建物内には飲食店や共用スペースを併設します。
 アリーナのみでなく屋外においてもイベント開催を予定し、365日日常的ににぎわいが生まれる新たなパークエリアの創出を目指します。 


●畑友洋 建築設計事務所 代表 畑 友洋 様 
 第二突堤の先端に、緑の丘のような建築を計画しています。屋根上の緑あふれる丘は、パノラマに広がる海が一望できる、屋外劇場のような開かれた場所です。丘に登れば六甲山系の山並みを一望することもできます。神戸の海と山の風景を直結し、神戸ならではの雄大な魅力を感じることのできる新しい海辺の拠点になることを目指しています。 

 

(株式会社One Bright KOBE 2024/2/8 発表資料)

 

(出典:株式会社One Bright KOBE 2024/2/8 発表資料)


 公表されているイラストを見ると、非常に斬新であり、海と山の景観に恵まれた神戸にふさわしい建築物であると思われる。非日常感を演出し、人々の高揚感を高める素晴らしい計画であり、人気を博することになるに違いない。

 

 冒頭の記事によると、会見した運営会社の渋谷順社長は、開業から1年間の週末は音楽イベントなどの仮予約でほぼ埋まったと説明。「順調な滑り出しになる」と見通しを語ったとのことである。

 

 神戸は、大規模アリーナを設置するのに最適な場所であると、かねがね考えていた。その理由は、まず、新幹線、神戸空港と長距離交通機関とのアクセスがよく、おまけに、JR、阪急、阪神、市営地下鉄、ポートライナーが接続する西日本有数の交通拠点であり、さらに西日本最大級のバスターミナルも整備される。その輸送力は、過去のみなと神戸花火大会等で1日で30万人を動員してきた実績からも立証される。特に、西日本、中国、四国地方からのアクセスに優れ、その便利さは、大阪城ホールを凌駕している。その上、風向明媚で、アリーナの公演だけでなく、観光やすばらしい飲食店も豊富である。

 神戸アリーナの利用予約も非常に順調なようだ。神戸アリーナの成功は、神戸の立地条件の素晴らしさを人々にあらためて強く印象づけることになるだろう。これまで大阪中心であった、関西、西日本のエンターテイメントの地図を書き換えることも可能なのではないか。

 神戸アリーナの成功を皮切りに、ぜひ、2万人級の大型アリーナの建設も構想してほしい。立地は、みなとのもり公園が適地であると考える。

 

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