企業の本店、支店の数に見る神戸の姿(1)

 神戸市は人口150万人を超える大都市であるが、地方へ行くと、人口は神戸市よりはるかに少ないにもかかわらず、街並みの点において、神戸よりも立派に見えることを経験することがある。

 その理由は、神戸市には大きな事務所が少なく、小規模な雑居ビルが林立し、高さもそろわず、中心市街地の見栄えがしないからだ。

 次の表は、1907年から1985年の国内主要都市における主要民間企業の支所数の変遷を序列化したものである。(出典:阿部和俊「現代日本の都市体系」1987年)

(支所数の変遷)

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 神戸は、戦前には人口が日本で3番目になったこともあるが、それに相応するように、支所数においても3番目の大都市であった。ところが、戦後は、順位を下げ続け、1980年代には12番目に転落してしまった。統計は1985年までだが、現在では、もっと順位が下がっている可能性もある。

 神戸に大きな事務所が少ないということは、上記により裏付けられる。