新神戸駅地区の活性化策を考える(下)

 新神戸駅地区の活性化策を考える第2回目である。

 今回は(2)コトノハコ神戸の活性化について考える。

 

 次のようなアイデアを考えてみた。

「西日本トレードセンター」構想


 新神戸のコトノハコ神戸を神戸市が一括で借り上げ、「西日本トレードセンター」と改称し、無料または低額で、地方事務所や地方物産館を誘致集積する。


・施設の構成は次のような内容が考えられる。

① 全国の自治体の関西事務所が入る事務所エリア

② 都道府県の紹介・パネル展示・特産品の展示販売・映像紹介・観光案内の場となる物産館エリア

③ ステージを設け、週替わりで○○県週間として、イベント(全国観光キャラバンのコースに加えてもらう)を実施するイベントエリア(常設の博覧会のようなイメージ、大型展示物の展示、大型ビジョンを設置し各県の作成した観光イメージビデオを上映する、特産品の無料配布、廉価販売などをするとさらに集客効果が高まる、各地方のキッチンカーや屋台の設置など)

④ 各地方間の交流、商談、会議のためのコンベンションエリア

 (企業・投資誘致、Uターン・Iターン促進(地域振興)相談会など)

⑤ 各地の郷土資料を収集し、閲覧できる図書館

⑥ マスコミの報道と連携しやすいよう、プレスルームやサテライトスタジオを併設

・全国の自治体だけではなく、神戸市も展示施設を設け、誘致の呼び水にする。神戸市の観光案内所を設け、神戸観光をする場合の最初に訪れる場所にする。

・大型の立体日本地図を展示し、出展自治体の場所と交通手段を表示し、神戸とのつながりがわかるようにする。

 

(メリット・効果)

・東京から鹿児島まで新幹線で直結する交通利便性。

・ホテルが併設されているので、地方事務所にも利便性が高い。

・大きな吹き抜け空間もあるので大規模なイベントも可能。

・特に、神戸と直通交通で結ばれている都道府県、海外都市も加えて、これらの都市の観光振興に寄与できる。神戸と空路で結ばれる都市にとって神戸は西日本の玄関口にあたるので、神戸と直通交通によってつながる西日本の自治体が観光PRを行う拠点になりうる。また逆に、神戸と空路で結ばれる都市が西日本全域に広報するには神戸は重要な拠点になりうる。

(※ 現在でも、青森県が神戸で積極的に観光PR(弘前ねぷたなど)をしている例がある。)

・神戸が我が国(特に西日本)における一大交通拠点であることをアピールすることができる。

・インバウンドの外国人にも有益な情報提供施設となりうる(日本全国の地方の情報がここに集まっている)。

・常設で、集積することにより、一時的ではなく、常時人が集まる場所になる

・都心に近いので、マスコミの取材も容易、都心のど真ん中から少し逸れているので人が大挙集まっても大丈夫。

・小中学校の校外学習の場としても活用(全国、世界とつながる神戸、郷土意識の醸成、国土、世界の理解)。

 

 

 新神戸は実際には、三宮とも徒歩で往来できるほどなので、もともと交通の便は悪くない、単に日常のショッピングの場としてはルートからはずれているだけだ。用途さえ工夫すれば全国的にも得がたい利用価値を持っている。 新神戸の利便性は、域内での利便性ではない。全国を移動する人々との交流の利便性なのだ。したがって、日常の生活の延長線上の用途ではなく、全国を移動する人々が利用する用途を考えるべきだ。新神戸に拠点を構えると、大阪10分、京都30分、名古屋1時間、東京2時間40分、岡山30分、広島1時間、博多2時間15分、熊本3時間、鹿児島4時間という利便性だ。それぞれの自治体との連絡がよいことこの上ない。

 この施設を通して、神戸の位置づけ、つまり、神戸は地方ブロック都市ではなく、それらをつなぐ役割を持つ超広域都市であることがアピールできるだろう。

 さらに、神戸空港、三宮、新神戸を結ぶポートライナー新線が完成すれば、三者の一体的利用が促進され、神戸が西日本の交通結節点であるということの全体像がありありと浮かび上がるであろう。

 つまり、「西日本トレードセンター」は神戸の全国における位置づけを模式的に具現化したものであり、西日本の中枢都市を目指す神戸のリーディングプロジェクトたるものである。神戸の中枢都市としてのイメージを具体的に示すことにより、今後、企業の中枢管理部門や外国領事館等の集積を図る起爆剤とするものである。これに要する費用は、そのための広告宣伝、先行投資ということになる。