カーネル・サンダースの呪い

 カーネル・サンダースの呪い(カーネルサンダースののろい、英: "Curse of the Colonel”)とは、1895年(昭和60年)10月16日に、日本プロ野球球団、阪神タイガースの21年ぶりのセントラル・リーグ優勝に狂喜した阪神ファンが、カーネル・サンダースの像を道頓堀川に投げ入れた因果で、翌年以降の同球団の成績が低迷した、という都市伝説である。

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 「カーネル・サンダースの呪い」とは、1985年10月16日に、プロ野球 阪神タイガースセントラルリーグ優勝が決まったことに、狂喜した阪神ファンらが、大阪の道頓堀にあったケンタッキーフライドチキンの店頭に設置されていたカーネル・サンダース像を抱え上げ、道頓堀川に投げ込み、像が行方不明となった事件が発生し、その事件があった翌年から阪神タイガースは17年間にわたってリーグ優勝から遠ざかることとなり、その原因は川底に沈められたカーネル・サンダースの呪いではないかと野球ファンの間で囁かれたという故事を指す。

 上記のように、長期にわたって成績の低迷が続くことを、「〇〇の呪い」と呼ぶ例は、他にもさまざまあるようだ。

 

 低迷と聞いて、思いつくのはわが国の経済だ。下記は、2021年10月31日に行われた衆議院議員選挙の頃に新聞に掲載された記事の抜粋である。

 日本経済をどう立て直すのかは、19日公示の衆院選の大きな争点だ。様々な指標を外国と比べると、長らく低成長にあえぐ日本の姿が見えてくる。安倍政権が始めた経済政策アベノミクスも流れはほとんど変えられず、1990年代初めのバブル崩壊以来の「失われた30年」とも呼ばれる低迷が続いている。

 国際通貨基金IMF)の統計で、国の経済規模を示す名目国内総生産(GDP)をみると、日本は米国、中国に次ぐ世界3位と大きい。しかし、1990年の値と比べると、この30年間で米国は3.5倍、中国は37倍になったのに、日本は1.5倍にとどまる。世界4位のドイツも2.3倍で、日本の遅れが際立つ。国民1人当たりのGDPも、日本はコロナ禍前の19年で主要7カ国(G7)中6番目という低水準だ。

 賃金も上がっていない。経済協力開発機構OECD)によると、2020年の日本の平均賃金は、加盟35カ国中22位で3万8514ドル(1ドル=110円で424万円)。この30年で日本は4.4%増とほぼ横ばいだが、米国47.7%増、英国44.2%増、ドイツ33.7%増、フランス31.0%増などと差は大きい。賃金の額も、隣国の韓国に15年に抜かれた。

朝日新聞 2021/10/19)

 

 日経平均株価は、1989年(平成元年)12月29日の大納会に、終値の最高値38,915円87銭をつけたのをピークに翌1990年(平成2年)1月から下降に転じ、幾度かの暴落を経て、近年のアベノミクスにより回復したとはいえ、現在(2022年8月)に至るまで一度もこの最高値を超えることができていない。このバブル崩壊以来、国内の経済は低迷し、ほぼゼロ成長となってしまった。こうした経済の低迷は既に30年を超え、「失われた30年」と呼ばれている。その間、銀行や証券会社の破綻、大企業の倒産や就職氷河期なども発生し、かつては「1億総中流社会」と言われたが、今や見る影もなく、「格差社会」と言われるようになってしまった。人々の生活はすっかり貧しくなってしまった。

 

 冒頭の譬えに倣うと、この我が国の経済状況こそ、「呪われている」と言うべきではないだろうか。この呪いはいったい何と呼ぶべきなのであろうか。