市営地下鉄北神線の運行開始と阪急電鉄相互乗り入れ構想

 神戸市は1日、市北部の谷上と都心の新神戸を結ぶ北神急行電鉄(神戸市北区)を市営化し、相互乗り入れする市営地下鉄の「北神線」に改称して運行を始めた。地下鉄との一体運行により、谷上から三宮など市中心部までの運賃は、550円から280円とほぼ半額に引き下げられた。市は乗客増加や、人口減少が目立つ市北部への中長期的な人口流入を目指すが、見通しに不透明な部分もある。

(2020/6/1 神戸新聞

 6月1日、北神急行電鉄が市営化され、市営地下鉄北神線としての運行が開始された。

 北神急行の市営化については以前論じたとおりである。付け加えるとすると、構想の発表から実現までにかかった時間が非常に短時間であり、検討に検討を重ねる現在の神戸市の動き方と一線を画するものがある。今回の件は、やはり、神戸市の主導ではなく、何らかのお膳立てに乗ったものと考えるのが自然だろう。

 

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 ところで、神戸市営地下鉄西神・山手線阪急電鉄神戸線を相互乗り入れさせる構想について、神戸市と阪急電鉄が共同で検討をおこなっていたが、3月6日の神戸新聞で次のとおり報じられている。

 沿線の活性化などを目指し、神戸市営地下鉄西神・山手線阪急電鉄神戸線を相互乗り入れさせる構想に関し、神戸市と阪急電鉄が、三宮駅周辺の地下に新駅を設けて接続するなどの検討案について「現時点で投資に見合う効果が見込めない」との結論を出したことが5日、分かった。
 乗り入れ構想は撤回しないが、いったん検討に区切りをつけ、今後も交流人口の増加など社会環境の変化をにらみながら、再検討の時期を探るという。

(2020/3/6 神戸新聞

 神戸市営地下鉄西神・山手線阪急電鉄神戸線を相互乗り入れさせる構想について、神戸市と阪急電鉄が検討をしていたが、必要な事業費は2千億円規模と試算したが、相互乗り入れで得られる効果は限定的と推計。事業費回収の見込みが立たないと判断し、具体的な検討をいったん終えたという。

 

 

 阪急との相互直通は、久元市長が2期目の公約に掲げていたものだ。

阪急との相互直通検討

 市営地下鉄西神・山手線の利便性向上や地下鉄沿線の定住を促進する観点から、交通ネットワーク全体のあり方、まちづくり、技術面などの課題について、阪急電鉄との意見交換を行いながら、実現に向けた検討をすすめます。

(久元きぞう公式WEBサイト)

創ろう!!陸・海・空の拠点 | 久元きぞう公式サイト -神戸上昇気流-

 

 「乗り入れ構想は撤回しないが、いったん検討に区切りをつけ、今後も交流人口の増加など社会環境の変化をにらみながら、再検討の時期を探る」としているが、久元市長の在職中は実現することはないだろう。