神戸空港国際化の最近の動き

 スカイマークの佐山展生会長は今月29日、成田空港でのサイパン線就航式典後の取材で、将来の国際線展開について「いつになるか分からないが、必ず欧米にも飛ばすことを実現したい」と述べたと報じられている。(2019.11.29 時事通信

 国際線を運航する空港については、茨城空港のほか、神戸空港を挙げ、「規制緩和されたら、全力で取り組んでいく」と語ったそうだ。

 

 一方、久元神戸市長が、ツイッターで次のように述べている。

昨晩、パラオ共和国独立記念祝賀会で、安倍総理大臣は、スカイマークパラオ定期直行便について触れられ、政府としても支援していく意向を表明されました。とても喜んでおります。神戸空港からの就航も可能となるよう、神戸市としてもスカイマークとともに取り組んでいきます。

(2019年11月12日 久元喜造

 安倍総理の発言は神戸空港に言及したものではないから、これに久元市長が反応するのは奇異な感じも受けるが、水面下では神戸空港からの直行便計画が進んでいるのかもしれない。

 神戸空港の国際化は予想以上に早く実現するかもしれない。

 いったん国際化が実現すると、そこからは加速度的に国際空港化が進んでいくことも予想される。

 

 日本経済新聞が、日系航空大手のANAとJALの羽田発の欧米路線数が成田発を逆転することを報じている。(2019.11.19 日本経済新聞

 1978年の成田空港開港後、羽田空港は事実上国内線専用空港となったが、2002年に国際チャーター便の運航が始まり、さらに2010年に国際線定期便が復活、そして今回の羽田と成田の逆転となっている。同記事は、今後、「羽田はビジネスのほか欧米からの国際線と日本の国内線をつなぐインバウンド向け空港としての性格が強ま」り、「成田は国際線同士の乗り継ぎやLCCの拠点の色合いを強める」ことになると論評している。

 羽田空港の国際線復活からわずか20年にも満たない期間である。

 関西圏においても、同様のことが生じるかもしれない。