生活の質が高い都市 2年連続で神戸市が第1位を獲得

生活の質が高い都市 2年連続1位になりました!

2019.03.25

 3月13日、マーサーが発表した「2019年世界生活環境調査(Quality of Living Survey)都市ランキング」において、神戸市は昨年度に引き続き2年連続国内1位となりました。

(神戸市HP)

 

 神戸市は、「2019年世界生活環境調査(Quality of Living Survey)都市ランキング」で2年連続国内1位となったと、市のHPで公表している。

 アジアでは、シンガポール (25位) が総合ランキングのトップとなり、これに日本の東京 (49位) 、神戸 (49位) 、横浜 (55位) 、大阪 (58位) 、名古屋 (62位) が続く結果となっている。

 その他、アジアでは、香港 (71位) 、ソウル (77位) 、クアラルンプール (85位) 、上海 (103位) 、北京 (120位) 、広州 (122位) 、深セン (132位) 、バンコク (133位) 、マニラ (137位) 、ジャカルタ (142位) となっている。

 

 調査の趣旨は、この調査を行ったマーサーのHPで次のように説明されている。

「グローバル企業の海外事業においては、現地へ派遣した人材に、その場所で高い能力を発揮してもらう必要がありますが、これには公私にわたる個人の健康や生活環境が大きく影響しています」(中略)「海外事業の拡大を目指す企業は、新たな拠点をどこに置くのか、誰を派遣するのがベストかを決定する際に、様々なことを考慮する必要があります。進出先、グローバル人材の配置、住宅や報酬の決定に至るまで、企業が極めて重大な決定を行う上で、適切で信頼できるデータと、標準的な指標は不可欠です。」

 マーサーの世界生活環境調査は世界でも有数の総合調査として信頼されており、多国籍企業などが海外派遣にあたり社員の報酬を公平に決定できるよう毎年実施されている。生活環境を相対的に評価した有益なデータであるとともに、世界450 都市以上のハードシップ手当について提言しており、うち231 都市を今年のランキング対象としている。

マーサー「2019年世界生活環境調査 ‐ 都市ランキング」を発表 | マーサージャパン株式会社

 

 なお、調査を行ったマーサーについては、次のように説明されている。

マーサー(英語社名:Mercer、本社:ニューヨーク、社長兼CEO:Martine Ferland) は、組織・人事、福利厚生、年金、資産運用分野におけるサービスを提供するグローバル・コンサルティング・ファームです。
全世界約23,000名のスタッフが44ヵ国、約180都市の拠点をベースに、130ヵ国以上でクライアント企業のパートナーとして多様な課題に取り組み、最適なソリューションを総合的に提供しています。

 

 調査の趣旨が、グローバル企業の現地への人材派遣のための基礎資料といった位置づけのものなので、これをもって全面的に「都市の成績表」と評価することはできないが、海外の企業からは神戸は東京と並んで、国内他都市に優って、生活環境の優れた都市と評価されているということがうかがわれる。

 こうした評価を活かして、神戸に外国系企業の拠点を誘致、集積したいものだ。

 一方、久元市長は、人口減少対策として、上質な街を目指していくと述べているが、この調査を見ても、外部からは神戸はすでに上質な街とみなされている。そのことは認めてもよいのではないだろうか。人口減少は、現在の神戸の都市の質が悪いから生じていることではない。質を問題にし始めると、どうしても内向きの姿勢になってしまうように思う。もっと自信をもって前向きな視点で、守りではなく攻めの姿勢で積極的な施策展開を行ってほしい。また、市民を励ますメッセージを力強く発してほしい。