11月7日の定例記者会見で、記者団の質問に対して、久元市長は次のように答えた。
8時台のバスの増便を、なんとか年内にめどをつけたい。
(2)中長期的な新神戸~神戸空港間の交通アクセス改善について
新神戸トンネルの南進で、これを港島トンネルにつなげることについて国土交通省に要望をしている。
(3)神戸空港アクセスとしての鉄軌道の導入について
「なかなか難しいのではないかと思うが、商工会議所としては非常に強くこれを望んでおられるので、一緒に共同研究しようということになっている。」
久元市長は、神戸空港アクセスの混雑緩和対策として、朝8時台のバスの増発を年内に実施することで検討中とのことだ。
中長期的な新神戸~神戸空港間の交通アクセス改善については、新神戸トンネルの南進による港島トンネルとの接続を国土交通省に要望しているとのことで、鉄軌道様のものは考えていないようだ。
この新神戸トンネルの南進は、神戸市の道路計画では従来から「神戸中央線」として位置づけられているものであり、大阪湾岸道路西伸部などとともにミッシングリンクの解消としてリストアップされている計画の一つである。つまり、広域道路網の未完成部分を埋めるものとして、もともと、神戸空港アクセスの改善とは(まったく効果がないわけではないが)関係のない話で、従来の路線の延長線上の話だ。
神戸空港アクセスとしての鉄軌道の導入については、神戸商工会議所が今年の9月2日に神戸市長に要望を行ったものであるが、これに対しては「なかなか難しいのではないか」との考えを述べ、「商工会議所としては非常に強くこれを望んでおられるので、一緒に共同研究しようということになっている」と語った。
構想を実現させるかどうかは、意思の問題であり、研究するまでもなく、おおよそで判断がつけられるものだ。意欲があって、なんとか困難を乗り越えようというなら、研究の価値があるだろう。しかし、実現する意欲がないのに一緒に研究してどうするのだろうか。「なかなか難しいのではないか」といいつつ、「神戸商工会議所が非常に強く望んでいるので、一緒に共同研究する」という言い方は、商工会議所に対して、いささか失礼ではないかと感じる。