ポートライナー 新線計画(その3)

  久元市長は、3空港懇談会後の記者会見で、神戸空港のアクセス増強について、「道路整備とバスによる輸送というのが基本的なアプローチ」(神戸市HP 市長定例会見 2019年6月13日)であると述べている。

 この見解については、どう考えるか。

 

 まず、空港アクセスとしてバスが一定の位置を獲得するためには、本数の確保が重要だ。ポートライナーという定時制に優れ、頻発の交通手段がある中では、1時間に1~2本程度の本数では、空港の利用者はポートライナーを選択するのではないか。しかし、現在の神戸空港の利用客数から考えて、本数を増やすことにも限度があるだろう。したがって、空港のアクセスとしてはバスは存続が難しいと思われる。(現に、当初存在したバス路線はほとんど残っていない。)

 そもそも、ポートライナーが空港アクセスとして存続できているのは、ポートアイランドのアクセスを借用しているからだ。神戸空港の需要だけでは、あれだけの路線はとうてい維持できない。だから、神戸空港のアクセスの改善は、沿線の需要とセットで考えなければならない。

 久元市長は、単に空港アクセスの混雑を緩和するという課題の解決という観点からしか考えていないが、もう少し視野を広げて考えるとやるべきことが見えてくる。