3.3空港の方向性
世界基準の能力を有する関西空港を主軸に、伊丹空港と神戸空港が有する特性を活かした最適活用による、世界・アジアに向けた「関西地域における一つの空港システム」を構築することを目指す。これにより、関西全体の航空需要拡大、関西経済の発展を目指す。
安全・安心の確保の下、環境面の配慮と各空港の能力と需要を踏まえた利用者利便性・経済性を両立させ、空港と地域の共存・共栄を図る。
各空港に関する取組や課題については、関西の将来を見据えた時間軸の視点を持ち、短期・中期・長期を整理して検討する必要がある(下表参照)。
短期(2021 年頃まで) |
中期(2025 年頃まで) |
長期 |
2021 関西の開催
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・大阪・関西万博の開催 ・IRの実現 ・関空の発着回数23 万回到達
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・インバウンド6,000 万人 (2030 年) ・なにわ筋線開業(2030 年度) ・リニア中央新幹線の大阪開業 (2037 年) |
(コメント)
3空港の方向性として、3空港の最適活用による関西全体の航空需要拡大、関西経済の発展を目指す、となっている。
また、各空港に関する取組や課題については、短期・中期・長期に分け、検討するとされている。
関西空港の発着回数が2025年度までに上限に達するので、伊丹空港が騒音問題を抱えることを考えると、航空需要拡大のためには、これまで利用が制限されてきた神戸空港の活用が中心になるのは必然だ。神戸空港について直接言及されているわけではないが、暗に神戸空港の利用拡大が想定されていると考える。