神戸の眺望

 神戸は眺望のすばらしい街で、市内のいたるところに眺望ポイントがある。神戸市のHPを見ると「神戸らしい眺望景観50選」などがある。「〇〇らしい眺望」が50カ所もあるというのは、他の都市では考えられないことではないか。その反面、眺望については「ここ」という決定的な場所がなく、神戸の眺望の印象が稀薄になってしまう原因となっているのではないだろうか。たとえば、函館の眺望と言えば函館山からの夜景、鹿児島の眺望と言えば城山から眺める桜島と、眺望ポイントが1カ所に定まっている。神戸市も、眺望ポイントを増やすことを考えるのではなく、神戸の眺望と言えばここというポイントを定め、その限りで眺望の確保を図るべきだ。神戸は、眺望ポイントを持ちすぎている。そのすべてを保護しようとすると、意図に反して都市の発展を阻害する結果になりかねない。真に残すべき眺望ポイントの選択と集中を行うべきと考える。