三宮アクションプランについて

 神戸市は1日、市の玄関口である三宮地区(中央区)の再整備アクションプランを公表した。スケジュール感やスピード感を持って再整備を推進するとともに、市民に都心の動きを目に見える形で示そうと今後5年程度の事業計画をまとめた。

 

 三宮再開発計画については、そもそも、「歩きやすい街」しか内容がないのが問題だと思う。歩きやすくすることだけで、街が活性化するわけがない。車を都心から締め出せば、交通が極めて便利な三宮の利便性を損なうのではないか。三宮がどんな役割を担い、いかなる機能を持たせようとしているのかが、計画着手後3年たっても一向にわからない。例えば、医療産業都市で言えば、日本最大の医療産業クラスターというのがその位置づけであるが、三宮再開発計画にはそのような位置づけが見当たらず、三宮が兵庫県、関西圏、西日本、全国、世界でどのような役割を果たそうとしているかが全く不明なので、小都市のまちづくりと変わらない印象を受ける。どんな都心にするかは、神戸市民が考えることであり、三宮にどんな可能性があるかを提示できなければ、市外の人は神戸をパスするしかなくなるであろう。