神戸に観光客をどうやって呼び込むか

 

 神戸は、宿泊拠点としてアピールするべきと考える。

 個人的な経験を踏まえると、交通の便がよく、なんでも揃っているというのは宿泊地選択の大きなポイントである。また、宿泊地から片道1時間をかけて観光地へ赴くのは普通のことだ。そのように考えると、神戸は、すべての都市機能がコンパクトにまとまっているし、交通の便がよく、1時間圏に京都、大阪、姫路等を擁するという点で、長期滞在の宿泊地としての基礎的条件を満たしていると言える。加えて、海と山を有して風光明媚で明るく解放感あふれる神戸は、宿泊地としては大阪や京都を上回る利点がある。今後、こうした神戸の基礎的条件をアピールして、大規模なホテルを誘致すべきだ(神戸の現状は、この点において不十分。)。ホテルの場所は、一つには交通の便がよい三宮駅周辺、もう一つは景観の優れたウォータフロントであろう。特にウォータフロントは、ハーバーランドから新港突堤ポートアイランドの西北岸あたりを観光エリアとして、娯楽施設や大型ホテルを集中的に立地させて、ホテル街を形成すべきだ。(ポートアイランドの西北岸は、海と山を望める絶好のロケーションで、これをどうして観光に利用せず、マンションや自動車学校を立地させてしまったのか、特に、マンションが建ってしまうと、今後、周辺の用途が事実上制限されてしまうので、まったく愚かなことだ。)ハーバーランドからポートアイランド西北岸までのエリアをレジャーゾーンとして、娯楽施設やホテルを集中的に立地させ、そのエリア内で水上を利用したアトラクション(花火、巨大な噴水、ウォータースクリーン、レーザー光線等を使ったショー、イルミネーションボートの運行、ヨットやカッターボート体験 等)を常設すればよいと思う。

 このように、自前の観光施設だけで観光客を誘致しようとするのではなく、街の特性を考えて、神戸市全体として戦略的に観光業の集積を図っていくことが大切で、その方向性を支援するような観光施策を打っていくことが必要ではないかと考える。

その他、地元の芸能や特産品を展示・販売する物産館(兵庫県全域の祭りや特産品を扱う)、ショッピングセンター等で日本の伝統芸能等のショーを観光客向けに毎日無料で行うこと、などが宿泊客誘致に役立つと考える。